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スペイン語の動詞を不定詞を使って分類すると、語尾が -ar と -er と -ir で終わる3つになります。

その中で、-ar で終わる動詞は、使用頻度または語彙内の割合では70%以上だと言われています。

その次に -er で終わる動詞が15~20%、-ir で終わる動詞が5~10%ぐらいだと言われています。これは単なる目安です。

動詞が活用する言語の中では、不規則動詞が日本語並みに極端に少ないので、外国人に優しい言語と言えるでしょう。

スペイン語の動詞の活用を覚えるのは英語より簡単

スペイン語の動詞の活用形だけを見ると、英語のそれより複雑に見えます。しかし、英語には go – went – gone や eat – ate – eaten や buy – bought – bought などのように、形が大きく変わる不規則動詞が約200個はあると言われています。

さらに英語には、綴りは変わらないのに発音だけが変わるという動詞もあります。たとえば read は同じ綴りで現在は /ríːd/、過去は /rɛd/ です。しかし、lead は過去形では led になります。動詞の lead の発音は /liːd/ ですが、鉛という意味の名詞の lead の発音は /lɛd/ です。

一方、スペイン語では不規則動詞の数は、ちょっとした不規則まで含めても、せいぜい60~70個ほどとされていて、英語と比べると、不規則動詞の数がはるかに少ないのが特徴です。もちろん、スペイン語でも点過去形に若干の不規則動詞があります。それらは、ラテン語の完了形が残った形だと言われています。しかし、英語のように語幹そのものが完全に変わる動詞は少なく、不規則動詞と見做される動詞でも、規則的なパターンに従っていることが多いです。つまり、他の言語と比べると完全な不規則動詞は非常に少なく、覚えやすいのが特長です。

英語は、活用や綴りや発音の仕方だけを見ても、覚えるのに非常に苦労する言語の一つなのが分かります。日本人が初めて接するインド・ヨーロッパ系の言語は英語であることが多く、そのため、多くの日本人はインド・ヨーロッパ系の言語はどれも難しいという先入観を持っているかもしれません。もし、最初に接するインド・ヨーロッパ系の言語がスペイン語だったら、そのような先入観はなかったでしょう。

スペイン語の動詞の活用

hablar の活用表

時制 直説法 接続法
現在
hablo
hablas
habla
hablamos
habláis
hablan
hable
hables
hable
hablemos
habléis
hablen
点過去
hablé
hablaste
habló
hablamos
hablasteis
hablaron
hablara
hablaras
hablara
habláramos
hablarais
hablaran

上記は ra 形と呼ばれています。
語尾の -ra- の部分を -se- とする se 形もありますが、使い方などはほぼ同じです。

線過去
hablaba
hablabas
hablaba
hablábamos
hablabais
hablaban
未来

不定詞に下記の語尾を付けます。
-ar、-er、-ir 動詞共通です。

hablaré
hablarás
hablará
hablaremos
hablaréis
hablarán

接続法未来は、諺などの他、法律文書などで使われることもありますが、通常は使われません。形としては接続法過去の ra 形の語尾の ra の部分を re に変えるだけです。

過去未来

不定詞に下記の語尾を付けます。
-ar、-er、-ir 動詞共通です。

hablaría
hablarías
hablaría
hablaríamos
hablaría
hablaría
その他 現在分詞: hablando
過去分詞: hablado
Tú に対する命令: habla
Vd. に対する命令: hable
英語の Let's に相当: hablemos

comer の活用表

時制 直説法 接続法
現在
como
comes
come
comemos
coméis
comen
coma
comas
coma
comamos
comáis
coman
点過去
comí
comiste
com
comimos
comisteis
comieron
comiera
comieras
comiera
comiéramos
comierais
comieran

上記は ra 形と呼ばれています。
語尾の -ra- の部分を -se- とする se 形もありますが、使い方などはほぼ同じです。

線過去
comía
comías
comía
comíamos
comíais
comían
未来

不定詞に下記の語尾を付けます。
-ar、-er、-ir 動詞共通です。

comeré
comerás
comerá
comeremos
comeréis
comerán

接続法未来は、諺などの他、法律文書などで使われることもありますが、通常は使われません。形としては接続法過去の ra 形の語尾の ra の部分を re に変えるだけです。

過去未来

不定詞に下記の語尾を付けます。
-ar、-er、-ir 動詞共通です。

comería
comerías
comería
comeríamos
comeríais
comerían
その他 現在分詞: comiendo
過去分詞: comido
Tú に対する命令: come
Vd. に対する命令: coma
英語の Let's に相当: comamos

vivir の活用表

時制 直説法 接続法
現在
vivo
vives
vive
vivimos
vivís
viven
viva
vivas
viva
vivamos
viváis
vivan
点過去
viví
viviste
viv
vivimos
vivisteis
vivieron
viviera
vivieras
viviera
viviéramos
vivierais
vivieran

上記は ra 形と呼ばれています。
語尾の -ra- の部分を -se- とする se 形もありますが、使い方などはほぼ同じです。

線過去
vivía
vivías
vivía
vivíamos
vivíais
vivían
未来

不定詞に下記の語尾を付けます。
-ar、-er、-ir 動詞共通です。

viviré
vivirás
vivirá
viviremos
viviréis
vivirán

接続法未来は、諺などの他、法律文書などで使われることもありますが、通常は使われません。形としては接続法過去の ra 形の語尾の ra の部分を re に変えるだけです。

過去未来

不定詞に下記の語尾を付けます。
-ar、-er、-ir 動詞共通です。

viviría
vivirías
viviría
viviríamos
viviríais
vivirían
その他 現在分詞: viviendo
過去分詞: vivido
Tú に対する命令: vive
Vd. に対する命令: viva
英語の Let's に相当: vivamos

語幹母音が変化する活用

まず安心してください。語幹の母音が変わる動詞は、完全な不規則動詞とは言い切れません。ほとんどの活用が規則通りで、主に現在形の一部の人称だけで語幹母音が変わるというだけのことです。ルールが分かれば慣れるのも早いです!

-ar で動詞の語幹が変化する例

sentar の活用表 (E→IE)

時制 直説法 接続法
現在
siento
sientas
sienta
sentamos
sentáis
sientan
siente
sientes
siente
sentemos
sentéis
sienten
点過去
senté
sentaste
sentó
sentamos
sentasteis
sentaron
sentara
sentaras
sentara
sentáramos
sentarais
sentaran

上記は ra 形と呼ばれています。
語尾の -ra- の部分を -se- とする se 形もありますが、使い方などはほぼ同じです。

線過去
sentaba
sentabas
sentaba
sentábamos
sentabais
sentaban
未来
sentaré
sentarás
sentará
sentaremos
sentaréis
sentarán

接続法未来は、諺などの他、法律文書などで使われることもありますが、通常は使われません。形としては接続法過去の ra 形の語尾の ra の部分を re に変えるだけです。

過去未来
sentaría
sentarías
sentaría
sentaríamos
sentaríais
sentarían
その他 現在分詞: sentando
過去分詞: sentado
Tú に対する命令: sienta
Vd. に対する命令: siente
英語の Let's に相当: sentemos

contar の活用表 (O→UE)

時制 直説法 接続法
現在
cuento
cuentas
cuenta
contamos
contáis
cuentan
cuente
cuentes
cuente
contemos
contéis
cuenten
点過去
conté
contaste
contó
contamos
contasteis
contaron
contara
contaras
contara
contáramos
contarais
contaran

上記は ra 形と呼ばれています。
語尾の -ra- の部分を -se- とする se 形もありますが、使い方などはほぼ同じです。

線過去
contaba
contabas
contaba
contábamos
contabais
contaban
未来
contaré
contarás
contará
contaremos
contaréis
contarán

接続法未来は、諺などの他、法律文書などで使われることもありますが、通常は使われません。形としては接続法過去の ra 形の語尾の ra の部分を re に変えるだけです。

過去未来
contaría
contarías
contaría
contaríamos
contaríais
contarían
その他 現在分詞: contando
過去分詞: contado
Tú に対する命令: cuenta
Vd. に対する命令: cuente
英語の Let's に相当: contemos

-er で動詞の語幹が変化する例

volver の活用表 (O→UE)

時制 直説法 接続法
現在
vuelvo
vuelves
vuelve
volvemos
volvéis
vuelven
vuelva
vuelvas
vuelva
volvamos
volváis
vuelvan
点過去
volví
volviste
volvió
volvimos
volvisteis
volvieron
volviera
volvieras
volviera
volviéramos
volvierais
volvieran

上記は ra 形と呼ばれています。
語尾の -ra- の部分を -se- とする se 形もありますが、使い方などはほぼ同じです。

線過去
volvía
volvías
volvía
volvíamos
volvíais
volvían
未来
volveré
volverás
volverá
volveremos
volveréis
volverán

接続法未来は通常使われません。
形としては接続法過去 ra 形の ra を re に変えるだけです。

過去未来
volvería
volverías
volvería
volveríamos
volveríais
volverían
その他 現在分詞: volviendo
過去分詞: vuelto (不規則)
Tú に対する命令: vuelve
Vd. に対する命令: vuelva
英語の Let's に相当: volvamos

perder の活用表 (I→IE)

時制 直説法 接続法
現在
pierdo
pierdes
pierde
perdemos
perdéis
pierden
pierda
pierdas
pierda
perdamos
perdáis
pierdan
点過去
perdí
perdiste
perdió
perdimos
perdisteis
perdieron
perdiera
perdieras
perdiera
perdiéramos
perdierais
perdieran

上記は ra 形と呼ばれています。
語尾の -ra- の部分を -se- とする se 形もありますが、使い方などはほぼ同じです。

線過去
perdía
perdías
perdía
perdíamos
perdíais
perdían
未来
perderé
perderás
perderá
perderemos
perderéis
perderán

接続法未来は、諺などの他、法律文書などで使われることもありますが、通常は使われません。
形としては接続法過去の ra 形の語尾の ra を re に変えるだけです。

過去未来
perdería
perderías
perdería
perderíamos
perderíais
perderían
その他 現在分詞: perdiendo
過去分詞: perdido
Tú に対する命令: pierde
Vd. に対する命令: pierda
英語の Let's に相当: perdamos

-ir で動詞の語幹が変化する例

-ar と -er 動詞より、若干多い活用形で語幹母音が変化します。

dormir の活用表 (O→UE / U)

時制 直説法 接続法
現在
duermo
duermes
duerme
dormimos
dormís
duermen
duerma
duermas
duerma
durmamos
durmáis
duerman
点過去
dormí
dormiste
durmió
dormimos
dormisteis
durmieron
durmiera
durmieras
durmiera
durmiéramos
durmierais
durmieran

上記は ra 形と呼ばれています。
語尾の -ra- の部分を -se- とする se 形もありますが、使い方などはほぼ同じです。

線過去
dormía
dormías
dormía
dormíamos
dormíais
dormían
未来
dormiré
dormirás
dormirá
dormiremos
dormiréis
dormirán

接続法未来は、諺などの他、法律文書などで使われることもありますが、通常は使われません。
形としては接続法過去の ra 形の語尾の ra を re に変えるだけです。

過去未来
dormiría
dormirías
dormiría
dormiríamos
dormiríais
dormirían
その他 現在分詞: durmiendo
過去分詞: dormido
Tú に対する命令: duerme
Vd. に対する命令: duerma
英語の Let's に相当: durmamos

sentir の活用表 (E→IE / I)

時制 直説法 接続法
現在
siento
sientes
siente
sentimos
sentís
sienten
sienta
sientas
sienta
sintamos
sintáis
sientan
点過去
sentí
sentiste
sintió
sentimos
sentisteis
sintieron
sintiera
sintieras
sintiera
sintiéramos
sintierais
sintieran

上記は ra 形と呼ばれています。
語尾の -ra- の部分を -se- とする se 形もありますが、使い方などはほぼ同じです。

線過去
sentía
sentías
sentía
sentíamos
sentíais
sentían
未来
sentiré
sentirás
sentirá
sentiremos
sentiréis
sentirán

接続法未来は、諺などの他、法律文書などで使われることもありますが、通常は使われません。
形としては接続法過去の ra 形の語尾の ra を re に変えるだけです。

過去未来
sentiría
sentirías
sentiría
sentiríamos
sentiríais
sentirían
その他 現在分詞: sintiendo
過去分詞: sentido
Tú に対する命令: siente
Vd. に対する命令: sienta
英語の Let's に相当: sintamos

pedir の活用表 (E→I)

時制 直説法 接続法
現在
pido
pides
pide
pedimos
pedís
piden
pida
pidas
pida
pidamos
pidáis
pidan
点過去
pedí
pediste
pidió
pedimos
pedisteis
pidieron
pidiera
pidieras
pidiera
pidiéramos
pidierais
pidieran

上記は ra 形と呼ばれています。
語尾の -ra- の部分を -se- とする se 形もありますが、使い方などはほぼ同じです。

線過去
pedía
pedías
pedía
pedíamos
pedíais
pedían
未来
pediré
pedirás
pedirá
pediremos
pediréis
pedirán

接続法未来は、諺などの他、法律文書などで使われることもありますが、通常は使われません。
形としては接続法過去の ra 形の語尾の ra を re に変えるだけです。

過去未来
pediría
pedirías
pediría
pediríamos
pediríais
pedirían
その他 現在分詞: pidiendo
過去分詞: pedido
Tú に対する命令: pide
Vd. に対する命令: pida
英語の Let's に相当: pidamos

なぜ語幹が変わるの

これは、ラテン語からスペイン語に進化する中で起きた「音の変化(母音交替)」が原因です。古代ラテン語では、語幹の母音に長母音と短母音があり、それが後の音変化に大きく影響しました。ラテン語の短い母音は、後のスペイン語で開いた発音になりやすく、ラテン語の長い母音は、閉じた発音になりやすく、その結果として、強勢が来ると母音が変化するようになりました。

たとえば:

ラテン語 スペイン語 備考
dŏrmĭo(私は眠る) duermo o → ue(強勢がある位置)
dŏrmĭmus(私たちは眠る) dormimos 変化なし(強勢がない)

このように、強勢(アクセント)のある音節でのみ母音が変わるため、1人称複数と2人称複数では若干の例外を除いて語幹変化が起こりません。

接続法過去形の作り方

直説法点過去3人称複数形の語尾の ron を下記のように変えて作ると例外がありません。ただし、1人称複数形にはアクセント記号を付けるのを忘れないでください。

dormir → durmieron

durmiera
durmieras
durmiera
durmiéramos
durmierais
durmieran

tener → tuvieron

tuviera
tuvieras
tuviera
tuviéramos
tuvierais
tuvieran

接続法現在形の作り方

直説法現在1人称単数形の語尾の o を下記のように変えて作ると例外がとても少ないです。ser、ir、dar、estar は例外です。また -ir 動詞で、語幹母音が E→IE/I と IE→I に変化する動詞は、接続法1人称複数と2人称複数の語幹母音の変化に注意しましょう。

tener → tengo

tenga
tengas
tenga
tengamos
tengáis
tengan

caber → quepo

quepa
quepas
quepa
quepamos
quepáis
quepan

不規則動詞

完全な不規則動詞と言えるのは ser と ir だけでしょう。

ser の活用表

時制 直説法 接続法
現在
soy
eres
es
somos
sois
son
sea
seas
sea
seamos
seáis
sean
点過去
fui
fuiste
fue
fuimos
fuisteis
fueron

動詞 ir と同じ形になります。

fuera
fueras
fuera
fuéramos
fuerais
fueran

上記は ra 形と呼ばれています。
語尾の -ra- の部分を -se- とする se 形もありますが、使い方などはほぼ同じです。

線過去
era
eras
era
éramos
erais
eran
未来
seré
serás
será
seremos
seréis
serán

接続法未来は、諺などの他、法律文書などで使われることもありますが、通常は使われません。形としては接続法過去の ra 形の語尾の ra の部分を re に変えるだけです。

過去未来
sería
serías
sería
seríamos
seríais
serían
その他 現在分詞: siendo
過去分詞: sido
Tú に対する命令:
Vd. に対する命令: sea
英語の Let's に相当: seamos

ir の活用表

時制 直説法 接続法
現在
voy
vas
va
vamos
vais
van
vaya
vayas
vaya
vayamos
vayáis
vayan
点過去
fui
fuiste
fue
fuimos
fuisteis
fueron

動詞 ser と同じ形になります。

fuera
fueras
fuera
fuéramos
fuerais
fueran

上記は ra 形と呼ばれています。
語尾の -ra- の部分を -se- とする se 形もありますが、使い方などはほぼ同じです。

線過去
iba
ibas
iba
íbamos
ibais
iban
未来
iré
irás
irá
iremos
iréis
irán

接続法未来は、諺などの他、法律文書などで使われることもありますが、通常は使われません。形としては接続法過去の ra 形の語尾の ra の部分を re に変えるだけです。

過去未来
iría
irías
iría
iríamos
iríais
irían
その他 現在分詞: yendo
過去分詞: ido
Tú に対する命令: ve
Vd. に対する命令: vaya
英語の Let's に相当: vayamos

estar の活用表

直説法1人称単数形と直説法過去形が不規則です。直説法と接続法の現在形のアクセント記号の有無に注意しましょう。

時制 直説法 接続法
現在
estoy
estás
está
estamos
estáis
están
esté
estés
esté
estemos
estéis
estén
点過去
estuve
estuviste
estuvo
estuvimos
estuvisteis
estuvieron
estuviera
estuvieras
estuviera
estuviéramos
estuvierais
estuvieran

上記は ra 形と呼ばれています。
語尾の -ra- の部分を -se- とする se 形もありますが、使い方などはほぼ同じです。

線過去
estaba
estabas
estaba
estábamos
estabais
estaban
未来
estaré
estarás
estará
estaremos
estaréis
estarán

接続法未来は、諺などの他、法律文書などで使われることもありますが、通常は使われません。形としては接続法過去の ra 形の語尾の ra の部分を re に変えるだけです。

過去未来
estaría
estarías
estaría
estaríamos
estaríais
estarían
その他 現在分詞: estando
過去分詞: estado
Tú に対する命令: está
Vd. に対する命令: esté
英語の Let's に相当: estemos

スペイン語の ESTAR と SER の歴史

スペイン語の ser と estar の歴史を知ることは、インド・ヨーロッパ諸語やロマンス諸語の歴史を理解するうえで重要です。

ESTAR と SER の歴史

隣国フランスでは stare が勢力を伸ばせなかったのに、私たちの半島では、esse の領域の一部を支配しました。

バルセロナのスペイン語と日本語の交流会では、単にスペイン語や日本語を学んだり練習したりするだけでなく、1つの1つの単語の歴史を一緒に研究しています。

dar の活用表

1人称単数形と直説法点過去が不規則なのと、接続法現在形の一部にアクセント記号があることに注意しましょう。

時制 直説法 接続法
現在
doy
das
da
damos
dais
dan

des
demos
deis
den
点過去
di
diste
dio
dimos
disteis
dieron
diera
dieras
diera
diéramos
dierais
dieran

上記は ra 形と呼ばれています。
語尾の -ra- の部分を -se- とする se 形もありますが、使い方などはほぼ同じです。

線過去
daba
dabas
daba
dábamos
dabais
daban
未来
daré
darás
dará
daremos
daréis
darán

接続法未来は、諺などの他、法律文書などで使われることもありますが、通常は使われません。形としては接続法過去の ra 形の語尾の ra の部分を re に変えるだけです。

過去未来
daría
darías
daría
daríamos
daríais
darían
その他 現在分詞: dando
過去分詞: dado
Tú に対する命令: da
Vd. に対する命令:
英語の Let's に相当: demos

スペイン語の動詞 DAR

インド・ヨーロッパ祖語にさかのぼる語根 deh₃- が、どのように後の時代のインド・ヨーロッパ諸語に受け継がれ、現代の言語表現にまで生き続けているのかを紹介します。

スペイン語の動詞 DAR

さらに興味深いのは、日本語の「旦那」という語もまた、同じ deh₃- に由来するサンスクリット語 dádāti から派生しているという点です。

tener の活用表

直説法1人称単数形が不規則で、直説法現在のその他は語幹母音が E→IE になる動詞の活用と同じです。ただし、直説法点過去と Tú に対する命令形が不規則なのと、未来形と過去未来形に -d- が挿入される点にも注意しましょう。

時制 直説法 接続法
現在
tengo
tienes
tiene
tenemos
tenéis
tienen
tenga
tengas
tenga
tengamos
tengáis
tengan
点過去
tuve
tuviste
tuvo
tuvimos
tuvisteis
tuvieron
tuviera
tuvieras
tuviera
tuviéramos
tuvierais
tuvieran

上記は ra 形と呼ばれています。
語尾の -ra- の部分を -se- とする se 形もありますが、使い方などはほぼ同じです。

線過去
tenía
tenías
tenía
teníamos
teníais
tenían
未来
tendré
tendrás
tendrá
tendremos
tendréis
tendrán

接続法未来は、諺などの他、法律文書などで使われることもありますが、通常は使われません。形としては接続法過去の ra 形の語尾の ra の部分を re に変えるだけです。

過去未来
tendría
tendrías
tendría
tendríamos
tendríais
tendrían
その他 現在分詞: teniendo
過去分詞: tenido
Tú に対する命令: ten
Vd. に対する命令: tenga
英語の Let's に相当: tengamos

venir の活用表

直説法1人称単数形が不規則で、直説法現在のその他は語幹母音が E→IE になる動詞の活用と同じです。ただし、直説法点過去と Tú に対する命令形が不規則なのと、未来形と過去未来形に -d- が挿入される点にも注意しましょう。

時制 直説法 接続法
現在
vengo
vienes
viene
venimos
venís
vienen
venga
vengas
venga
vengamos
vengáis
vengan
点過去
vine
viniste
vino
vinimos
vinisteis
vinieron
viniera
vinieras
viniera
viniéramos
vinierais
vinieran

上記は ra 形と呼ばれています。
語尾の -ra- の部分を -se- とする se 形もありますが、使い方などはほぼ同じです。

線過去
venía
venías
venía
veníamos
veníais
venían
未来
vendré
vendrás
vendrá
vendremos
vendréis
vendrán

接続法未来は、諺などの他、法律文書などで使われることもありますが、通常は使われません。形としては接続法過去の ra 形の語尾の ra の部分を re に変えるだけです。

過去未来
vendría
vendrías
vendría
vendríamos
vendríais
vendrían
その他 現在分詞: viniendo
過去分詞: venido
Tú に対する命令: ven
Vd. に対する命令: venga
英語の Let's に相当: vengamos

直説法点過去が不規則になる動詞

語幹を変えて、下記の語尾を付けます。

andar → anduve、poner → puse、saber → supe、querer → quise、tener → tuve、venir → vine、estar → estuve、caber → cupe、hacer → hice など。 ※ hacer は、3人称単数形は hizo になります。

poder → pude

pude
pudiste
pudo
pudimos
pudisteis
pudieron

3人称複数形の語尾に i が入らない動詞

decir → dije、traer → traje、traducir → traduje など

conducir → conduje

conduje
condujiste
condujo
condujimos
condujisteis
condujeron

直説法未来と過去未来が不規則になる動詞

語幹を変えて、それに通常の語尾を付けます。

tener → tendré、poner → pondré、salir → saldré、venir → vendré、poder → podré、saber → sabré、haber → habré、hacer → haré、decir → diré、caber → cabré、valer → valdré、querer → querré

salir → saldré

saldré
saldrás
saldrá
saldremos
saldréis
saldrá

salir → saldría

saldría
saldrías
saldría
saldríamos
saldríais
saldrían

直説法現在1人称単数が不規則になる動詞

語幹に母音が来る -cer / -cir 動詞の多くは直説法現在1人称単数形の語尾が -zco になります。

conocer → conozco

parecer → parezco

ofrecer → ofrezco

traducir → traduzco

yacer → yazco (古典では yago)

直説法現在1人称単数形の語尾が -go になる動詞もあります。

hacer → hago

poner → pongo

salir → salgo

tener → tengo (語幹母音変化 E→IE)

venir → vengo (語幹母音変化 E→IE / I)

decir → digo (語幹母音変化 E→I)

oír → oigo (綴り注意: oyes、oye、oímos、oís、oyen)

その他、直説法現在1人称単数形が不規則

saber → sé

ver → veo

caber → quepo

Tú に対する命令形(肯定命令)が不規則になる動詞

通常は現在形3人称単数形を使いますが、下記は特殊な形を取ります。

venir → ven

tener → ten

decir → di

hacer → haz

poner → pon

salir → sal

ir → ve

ser → sé


その他、語幹末の子音の発音を維持するために、母音が変わると語幹末の子音文字が変わる動詞がありますが、発音どおり書けば、間違えることはないでしょう。以上がスペイン語の動詞の活用のほぼ全てです。過去分詞やその他の細かな点まで触れてませんが、英語やフランス語やルーマニア語などと比べると、整然としていて覚えやすいのが分かったと思います。

スペイン語と日本語の交流会

バルセロナでスペイン語を無料で学んだり練習したりしてみませんか。2008年から MUNDIÑOL が開催している、日本語とスペイン語の交流会に参加してみましょう!

月曜日, 20:45 - 22:50
The New Orleans (Pere d'Artés 10)
Metro:Virrei Amat (L5)

水曜日, 20:30 - 22:50
Viena Pelayo (Pelai 16)
Metro:Universitat (L1, L2)

金曜日, 21:00 - 23:30
Alex Bar Restaurant (Còrsega 170)
Metro:Hospital Clinic (L5)

 次回の交流会 

MUNDIÑOL は、スペイン語とカタルーニャ語と日本語を通して、スペインとカタルーニャと日本の絆を深めています。

MUNDIÑOL では、スペイン語とカタルーニャ語と日本語を無料で基礎から学ぶことができますが、色々な国の人たちが参加しているので、同時に、スペインの近隣諸国の言語も練習することができます。また、スペイン語やカタルーニャ語を知っていると、同じくラテン語から生まれたイタリア語やフランス語やルーマニア語などは、文法も語彙もかなり似ているので、全く勉強したことがなくても、書いてあればかなり理解できます。スペイン語の動詞の活用を覚えると、他のラテン系の言語の動詞の活用も覚えやすくなるでしょう。

MUNDIÑOL SCHOOL
 APRENDE JAPONÉS, CHINO Y CASTELLANO 

スペイン語の欠陥動詞

欠陥動詞とは何でしょうか。

スペイン語の欠陥動詞

自然現象などを意味する動詞は、意味上、3人称単数しかありえませんが、習慣的に、または何か他の理由で、いくかの活用形は使わない動詞があります。2014年の RAE の公式発表で、多くの活用形が認められました。

欠陥動詞 SOLER の歴史

スペイン語の動詞 soler は、現代において「よく~する」「~する習慣がある」という意味で使用されます。

欠陥動詞 SOLER

これは形態的にも意味的にも特異な動詞で、その起源と発展はラテン語およびインド・ヨーロッパ語族全体の語根にさかのぼることができます。

HABERE と TENERE

スペイン語の haber と tener の歴史は、ロマンス語の文法変化を理解するうえで重要です。

HABERE と TENERE

ラテン語の habere はインド・ヨーロッパ祖語に由来する「持つ」の動詞で、英語の have やドイツ語の haben とも同根です。しかしロマンス語内部では役割が分化し、スペイン語では haber が助動詞に特化し、所有の意味は tener に移りました。

ラテン語からロマンス諸語へ

ラテン語からロマンス諸語へ

紀元前2千年紀後半から1千年紀初頭にかけて、インド・ヨーロッパ系の人々がアルプスを越えてイタリア半島に移住し、独自の言語群を形成したのがイタリック語派で、ラテン語のほか、オスカ語、ウンブリア語などを含んでいました。このうち、イタリック語派の一員であるラテン語が、のちにロマンス諸語へと展開しました。

イタリック語派の形成と分化

ラテン語は、インド・ヨーロッパ語族のイタリック語派の言語です。では、イタリック語派はどこから来たのでしょうか。

イタリック語派の形成と分化

インド・ヨーロッパ祖語からイタリック語派が成立するまでの道のりは、単純な直線ではなく、複数の仮説や学説が存在します。特に「イタロ=ケルト仮説」をめぐっては、支持派と否定派で議論が続いています。

インド・ヨーロッパ祖語

スペイン語やカタルーニャ語やフランス語などはラテン語、ロシア語やポーランド語などはスラブ祖語、ヒンディー語やウルドゥー語などはサンスクリット語から発展しました。では、これらの元となる言語はどこから生まれたのでしょうか。

インド・ヨーロッパ祖語の語根

文字記録はないので推定言語ですが、紀元前4000年頃、ポントス・カスピ海ステップのヤムナヤ文化の人々が話していた屈折語であったとするクルガン仮説が有力です。

インド・ヨーロッパ語族の言語たち

現在話されている、あるいは復興しつつある、または誰かがひそかに話しているインド・ヨーロッパ語族の言語は、主要言語だけでもおよそ60〜70、方言まで含めると約150にのぼると推測されます。

インド・ヨーロッパ語族の言語たち

MUNDIÑOL の言語交流会では、さまざまなインド・ヨーロッパ語族の言語を耳にし、学ぶこともできますが、世界には、まだ聞いたこともない言語のほうがはるかに多いのが現実です。

ラテン語の諺

ラテン語の諺を学ぶことには、単なる言語的な興味を超えた意義があります。

ラテン語の諺

短く簡潔な表現の中には、古代の人々が日々の暮らしの中で培った経験や価値観が凝縮されています。それらを知ることで、当時のローマ人がどのように物事を捉え、社会や人生の課題に向き合っていたのかを垣間見ることができ、歴史や文化への理解が一層深まります。

MUNDIÑOL 美食交流クラブ

MUNDIÑOL の友達とバルセロナで世界の美味しい食べ物を堪能しませんか。

MUNDIÑOL 美食交流クラブ

MUNDIÑOL は、インド・ヨーロッパ諸語や、極東アジアの言語や文化の研究や、毎週開催される多言語交流でよく知られていますが、世界の味を堪能するための美食交流会としてもバルセロナではよく知られています。

あなたも MUNDIÑOL の友達と一緒にバルセロナで世界の料理を楽しみませんか。

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